❖インプラント治療のメリット
インプラント治療は、歯を失った部分に歯が入るだけでなく、従来の歯科治療とは異なる、以下の大きなメリットがあります。
1.残っている歯を保護
過去18年のインプラント臨床経験から、喰いしばりを支えるインプラントが入ると、負担が減って、他の歯が長もちしやすくなる、明らかな傾向を認めます。
2.かみ合わせのコントロールに集中しやすい
むし歯、しみる等の神経症状がないため、歯科医師が、かみ合わせのコントロールに注意を集中しやすい治療です。他の治療と比較して、再治療に至るリスクが非常に低く、長期にわたって予後が良好に推移しやすいことも、インプラント治療の特徴です。
❖インプラント手術は1回で
当院で採用しているインプラント体は、 1ピース一体型で、いくつかのメリットがあります。
1.手術が1回
短期間(1~4カ月)で、かぶせ物が入り、噛めるようになります。
2回、3回と追加手術がないため、患者さんの負担が少ない。
2.複雑なパーツがない頑丈な1ピース一体型
パーツの故障、破損のリスクがほとんどありません。
1ピース一体型インプラントと、手術1か月後の歯ぐきの状態。
写真右端は、約13年経過したインプラントのレントゲン像。インプラント周囲骨吸収をほとんど認めません。ほぼすべてのケースで、同様の経過をたどっています。
❖「骨が少ない、薄い」場合のインプラント治療
安全にインプラント体を植立するためには、骨の中を走行している神経管(下写真左)を避け、そこから少なくとも幅6mm×高さ10mmの骨のボリュームが必要です。骨のボリュームには、著しい個人差があり、骨が少ない方がインプラントを希望される場合には、事前のCT撮影が必要です(下写真右)。
下顎の骨の中には、太い神経管が走行しています(左)。
骨が少ない場合、事前のCT撮影により、インプラント植立の可否を診断する必要があります(右)。
❖「著しく骨が少ない」場合のインプラント治療
著しく骨が少ない、薄いなど、施術に特殊技術を要する場合には、優秀なインプラント専門医(井川淳一先生)が、長年の経験に基づくカウンセリング、施術を行います。過去15年間の治療実績では、井川先生インプラント施術、当院補綴のインプラントは、把握できる限りにおいて、すべて生存しています。
尚、著しく骨が少なく、確実な治療結果を望めない無理な施術は回避しております。インプラントの確実な治療結果が見込めない場合には、入れ歯を選択すべきです。入れ歯の詳細については、入れ歯の治療をご覧ください。
井川淳一先生(左)とインプラント手術風景(右)
❖インプラントをながもちさせるポイント
①経験豊富な専門医による手術
②定期的に噛み合わせをメインテナンス
③歯磨き
この3点が重要です。特に、これまでのインプラントの臨床経験から、「噛み合わせを常にバランス良く保ち続けること」は、最も重要であるとの見解に達しつつあります。噛み合わせの詳細につきましては、噛み合わせの治療をご覧下さい。